01オプションの基本
- 【オプション】
- 決められた期日に、決められた価格で、ある資産を買う(または売る)「権利」を売買する取引。日本では日経平均を対象にした日経225オプションと、個別株などを対象にしたかぶオプが代表的。 日経225オプションとは →
- 【コール(コールオプション)】
- 決められた価格(行使価格)で買う権利。原資産の価格が上がるほど価値が上がる。
- 【プット(プットオプション)】
- 決められた価格(行使価格)で売る権利。原資産の価格が下がるほど価値が上がる。保有資産の下落に備える保険としても使われる。
- 【権利行使価格(行使価格、ストライク)】
- オプションの権利を使ったときに売買する価格。日経225オプションは250円刻み(期近は125円刻み)で設定される。
- 【プレミアム(オプション価格)】
- オプションの値段。買い手が支払い、売り手が受け取る。本質的価値と時間価値の合計でできている。
- 【本質的価値】
- 今すぐ権利を使った場合に得られる価値。たとえば日経平均が68,500円のとき、行使価格68,000円のコールの本質的価値は500円。
- 【時間価値】
- プレミアムのうち本質的価値を除いた部分。満期までにもっと有利になるかもしれない期待の分で、満期に近づくほど減り、満期でゼロになる。オプションの売り手は主にこの減少を利益にする。
- 【ATM(アット・ザ・マネー)】
- 行使価格が原資産の価格にほぼ等しいオプション。時間価値が最も大きい。
- 【ITM(イン・ザ・マネー)】
- 本質的価値があるオプション。コールなら行使価格が原資産価格より低いもの、プットなら高いもの。
- 【OTM(アウト・オブ・ザ・マネー)】
- 本質的価値がないオプション。コールなら行使価格が原資産価格より高いもの、プットなら低いもの。プレミアムはすべて時間価値。
02満期・決済・取引のしくみ
- 【限月(げんげつ)】
- 先物・オプションの満期の月。満期が近い限月を「期近(きぢか)」、遠い限月を「期先(きさき)」と呼ぶ。
- 【SQ(特別清算指数)】
- 先物・オプションの満期に精算するための特別な指数。日経225の場合、原則として各限月の第2金曜日の朝に、構成225銘柄の始値から計算される。 直近12か月のSQ値 →
- 【SQ値】
- SQ日に算出されるSQの値。満期まで持っていた日経225先物・オプションはこの値で精算される。ふだんの日経平均の終値とは異なる。
- 【メジャーSQ】
- 3・6・9・12月のSQ。日経225先物(ラージ)とオプションなどの満期が重なるため、取引が膨らみやすい。それ以外の月は「ミニSQ」と呼ばれる。
- 【取引最終日】
- その限月を売買できる最後の日。日経225先物・オプションやかぶオプは、原則として第2金曜日の前営業日。
- 【差金決済】
- 現物の受け渡しをせず、差額のお金だけをやり取りする決済方法。日経225先物・オプションは差金決済、かぶオプは権利行使で株の受け渡しが起きる。
- 【建玉(たてぎょく、オープンインタレスト、OI)】
- まだ決済されずに残っている先物・オプションの契約数。オプションでは、建玉が厚く積み上がった行使価格が相場の節目として意識されやすい。
- 【手口(参加者別取引高)】
- 大阪取引所が毎営業日公表する、証券会社ごとの先物・オプションの取引高。海外の証券会社の売買から、海外投資家の動向を探る手がかりに使われる。 手口の見方 →
- 【証拠金(しょうこきん)】
- 先物取引やオプションの売りをするときに預けるお金。日本証券クリアリング機構がリスク(VaR方式)で計算し、相場の変動に応じて見直される。 証拠金の目安 →
- 【追証(おいしょう、追加証拠金)】
- 損失で証拠金が足りなくなったときに求められる追加の入金。期限までに入金しないと強制的に決済されることがある。
- 【レバレッジ】
- 少ない資金で、その何倍もの金額を取引すること。先物は証拠金に対して十数倍の金額を動かすため、利益も損失も大きくなる。
- 【ロールオーバー】
- 満期が近い限月のポジションを決済し、次の限月で建て直すこと。SQが近づくと取引の中心が次の限月へ移る。
03ボラティリティとグリークス
- 【ボラティリティ】
- 価格の変動の大きさ。オプションの価格を決める最も重要な要素の一つで、ボラティリティが高いほどプレミアムは高くなる。
- 【IV(インプライド・ボラティリティ)】
- オプションの価格から逆算した、市場が予想している将来の変動の大きさ。IVが高いとオプションは割高、低いと割安になる。
- 【HV(ヒストリカル・ボラティリティ)】
- 過去の実際の値動きから計算した変動の大きさ。IVと比べて、オプションが割高か割安かを判断する材料にする。
- 【日経VI(日経平均ボラティリティー・インデックス)】
- 日経225先物と日経225オプションの価格から算出される、市場が予想する日経平均の今後1か月の変動の大きさを表す指数。相場の不安が高まると上昇しやすい。
- 【デルタ(Δ)】
- 原資産の価格が1円動いたときに、オプションの価格がどれだけ動くかを表す値。コールは0〜1、プットは−1〜0。満期にITMで終わる確率の目安としても使われる。
- 【ガンマ(Γ)】
- 原資産の価格が1円動いたときに、デルタがどれだけ変わるかを表す値。ATM付近で満期が近いほど大きくなり、売り手にとっては急変時のリスクが大きくなる。
- 【セータ(Θ)】
- 時間が1日経過したときに、オプションの価格がどれだけ減るかを表す値。満期に近いほど減り方が速くなる。売り手にとっては利益の源泉。
- 【ベガ】
- IVが1%変化したときに、オプションの価格がどれだけ動くかを表す値。満期までの期間が長いオプションほど大きい。
04オプションの戦略
- 【ターゲットバイイング(プット売りによる指値買い)】
- 買いたい価格を行使価格にしてプットを売る方法。株価がその価格を下回らなければプレミアムだけが手に入り、下回れば行使価格で株を買う。「お金をもらって指値する」とも言われる。 かぶオプでの使い方 →
- 【カバードコール】
- 保有する株や先物の買いに対してコールを売る方法。プレミアムを受け取る代わりに、行使価格より上の値上がり益は得られない。
- 【ホイール戦略】
- プット売りで株を取得し、取得した株でカバードコールを行い、株が売れたらまたプット売りに戻る、という繰り返し。
- 【プロテクティブ・プット】
- 保有する株や先物の下落に備えて、プットを買っておく方法。損失をプットの値上がりで相殺する保険の役割を持つ。
- 【ストラングル】
- 異なる行使価格のOTMのコールとプットを同時に売買する戦略。売りの場合は株価がその間に収まれば利益になるが、大きく動くと損失が大きくなる。 初日のアウトストラングル大作戦 →
- 【ストラドル】
- 同じ行使価格のコールとプットを同時に売買する戦略。買いの場合は、上下どちらでも大きく動けば利益になる。
- 【スプレッド(クレジットスプレッド・デビットスプレッド)】
- 行使価格の違うオプションの売りと買いを組み合わせ、利益と損失の上限を決める戦略。受け取るプレミアムの方が多いものをクレジットスプレッド、支払う方が多いものをデビットスプレッドと呼ぶ。
- 【アイアンコンドル】
- ストラングルの売りに、さらに外側のコールとプットの買いを加えて、損失の上限を決めた戦略。相場が一定の範囲に収まると利益になる。
05指数と需給の指標
- 【日経平均株価(日経225)】
- 日本経済新聞社が選ぶ225銘柄の株価から計算する株価指数。株価の高い「値がさ株」の影響が大きい。
- 【TOPIX(東証株価指数)】
- 東証プライム市場を中心とした約1,700銘柄を、時価総額で重み付けして計算する株価指数。日本株全体の動きに近い。
- 【NT倍率】
- 日経平均株価をTOPIXで割った値。日経平均とTOPIXのどちらが相対的に強いかを表す。 NT倍率とは →
- 【値がさ株(ねがさかぶ)】
- 株価の水準が高い銘柄。日経平均は株価平均型の指数なので、値がさ株の値動きが指数に大きく影響する。
- 【寄与度】
- 個別の銘柄の値動きが、日経平均を何円押し上げた(押し下げた)かを表す値。
- 【裁定残(裁定買い残)】
- 先物と現物株の価格差を利用する裁定取引に伴って保有されている現物株の残高。大きく積み上がると、将来の解消売りが相場の重しになりやすい。 マーケットデータ →
- 【騰落レシオ】
- 一定期間(25日など)の値上がり銘柄数の合計を値下がり銘柄数の合計で割り、100を掛けた値。120以上で過熱、70以下で売られすぎの目安とされる。 マーケットデータ →
- 【空売り比率】
- 売買代金に占める空売りの割合。高い水準が続くと、その後の買い戻し(ショートカバー)で相場が急伸することがある。 マーケットデータ →
06チャートの用語(熊谷式で使うもの)
- 【ボリンジャーバンド】
- 移動平均線の上下に、値動きの標準偏差(σ)から計算した線を引いたチャート。価格の行き過ぎや、トレンドの強さを見るのに使う。
- 【バンドウォーク】
- ボリンジャーバンドの+2σと+3σ(下落なら−2σと−3σ)の間に沿って、価格が推移し続ける状態。強いトレンドが続いているサインで、その逆方向のオプション売りは避ける。
- 【5MAクロス(5日移動平均線クロス)】
- 5日移動平均線の向きが変わり、ローソク足がその線を終値で抜けること。熊谷式では、反転のサインが出てもこの5MAクロスが成立するまでは本格的に動かない、という確認に使う。
- 【MACD Mk2(新型MACD)】
- トレンド系の指標であるMACDを改良した、熊谷のオリジナルのチャート。トレンドの転換を早めに捉える目的で使い、みんなの投資ラボで配布している。
- 【Zスコア】
- 平均からの離れ具合を、標準偏差で割って表した値。±2を超えると統計的に行き過ぎの目安になる。熊谷のオリジナル指標「シグマストレッチZ」で使っている。