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200万円を失った私が、やめた3つのこと

熊谷 順司(熊谷@オプション投資家)
公開日
#日経225オプション#かぶオプ#リスク管理
// この記事の要点
  • ルールの損切りより手前に「止血ライン」を置き、約定したらすぐ逆指値を入れるようにした
  • サインが出ていないのに入る「攻めの裁量」をやめ、迷ったら入らない「守りの裁量」だけを残した
  • 他人の発言でポジションを取るのをやめた。自分で考えたポジションでなければ反省ができない

今回は「200万円を失った私が、何を反省して今があるのか」「大負けしないために何をやめたのか」を、コロナショックでの失敗のその後といった切り口から書いてみますね。

以前、2020年のコロナショックで、オプション初心者だった私がプットを売って200万円を失った話を書きました。今回はその続きです。

あれから6年。私は人並みに反省して、非常にチキンな弱腰トレーダーになりました。

思いのほか利益が出た、という棚ぼたはあります。ただ、狙って一撃で資産を2倍3倍にするような勝ち方は、もうしていません。2022年に何とか取り戻して以降、ひとつのトレードで数百万円勝ったこともないんです。

手堅いと言えば手堅い。チキンと言えばチキン。年齢を考えても、投資人生が何十年も残っているわけではないので、手堅さは大事だと思っています。

⚾ 10点取っても、11点取られたら負け

年間でプラスにできている人。何百人も会ったわけではありません。ただ、トレードがうまいなと感じた方は勝ち方を突き詰める前に、負け方をちゃんと知っていました。正しく負ける、と言えばいいでしょうか。

2020年の私は、この正しい負け方を知りませんでした。

私は若い頃に野球をやっていたんですが、野球でいえば10点取っても11点取られたら負けです。10対8の乱打戦で贔屓のチームが勝てば、ビールもおいしいですよね。

でも投資を長く続けて資産を増やすなら、10点取らなくていいから、失点を抑えるほうが大事です。

手法そのものは大きく変えていません。チャートを見ながら、という基本は同じです。変えたのは次の3つ。意識してやめたものと、気づけばやめていたもの、合わせて3つです。

🏃 1つ目:逃げ足を速くした

もう超絶チキンです。ルールで決めた損切り(ロスカット)の手前に、自分の止血ラインを置くイメージです。

オプションの売りは、一歩間違えると損失が無限大になります。だから売買が成立したら、その足で逆指値のロスカット注文を入れます。逆指値は「この値段まで来たら決済する」という予約の注文です。

40円で売ったら80円でロスカット、とルールで決めているなら、まず注文を入れてしまう。私が使っているSBI証券なら、最終取引日まで有効な注文を入れておけます。

さらに、ロスカットにかかる前でも動きます。

たとえば7万円のコールを50円で売って、ロスカットは80円。チャートのサインはまだ売りのままなのに、株価が上がってきて嫌な予感がする。54円まで来た。こういうときは、ロスカットを65円まで下げます。

逆に、ロスカットしたくないからと水準を引き上げていくのはダメです。傷口が広がるだけです。

止血のために、内側のコールを買う注文を置いておくこともあります。約定すれば、その後どれだけ上がっても損失は限定される形になります。ただ高い値段で買うので、普通にロスカットしておけばよかった、となることも結構あります。

当然、いいことばかりではありません。もう少し耐えていれば満額の利益だったのに、ということも増えます。

でもロスカットさえできていれば、30円の損は次の機会に30円取り返せばいいだけです。問題は、欲張って耐えること。今の相場は一方向に走りやすいので、昔の感覚で耐えていると一発でドスンとやられます。

🙅 2つ目:攻めの裁量をやめた

1つ目のように、その場の判断でロスカットを早めるのは「守りの裁量」です。

裁量についてはよく質問を受けますが、いつも答えは同じです。攻めの裁量はダメ。守りの裁量だけOK。

攻めの裁量というと聞こえはいいですが、要は欲に目がくらんで、サインが出ていないのに勝手に入ることです。特にオプションの売りは、サインが出ない限りやらない。これを自分のルールとして徹底しました。

一方で、サインが出ているのに入らない。これが守りの裁量です。

一番多いのは、プット売りのサインが出たのに、経済ニュースやヘッドラインで嫌な予感がするとき。相場をやっていると、これは結構あるんですよね。

土日や連休前も、サインが出ていても連休明けまで様子見をすることがあります。結果的に何事もなく、金曜に入っておけばよかったということも多いです。でも今はトランプ政権ですから、週末に何が起きるか分かりません。

ポジションを取らなければ、極論、損は絶対にしない。勝てませんが。一番ダメなのは、裁量で入って損をすることです。

📵 3つ目:他人の発言を見るのをやめた

これは意図的というより、自然にそうなりました。

2020年にやられたあと、在宅勤務になって時間ができて、この発信を始めました。副業で始めてみると忙しいんです。動画を見る、Xをなんとなく眺める、noteを読み漁る。そういう時間がなくなりました。

発信していると、知らないうちに他人の影響を受けてしまう問題もあります。なので見る人を意図的に制限しました。当時はしっかりしたコンテンツを作っている専門家3名ほどの動画だけです。

一番タチが悪いのは、他人の意見に乗ってポジションを取ることです。自分の考えで取ったポジションではないので、後から反省できない。残るのは「あの人の言うとおりにやって損した」という記憶だけになります。

ただ、ゼロから全部自分で考えるのは、時間もカロリーもかかります。企業のM&Aと同じで、土台はお金を出してでも買えばいい。私もAI関連は、noteやBrainで有料コンテンツをかなり買っています。

まず買って、読んで、実践してみる。そのあと自分の得手不得手に合わせて、設定やポジションの大きさを味変していく。NT倍率大作戦のような私の書籍も、そうやって使ってもらえればと思っています。

📊 3点しか取れなくても、勝てる

この3つで何が起きたか。別に儲かるようになったわけではありません。

大負けしなくなったんです。逃げ足は速い。ロスカットもしている。無理に入らない。だから派手な大勝ちもありません。私のコンテンツも、とても地味です。

10点取っても11点取られたら負けますが、3点しか取れなくても1〜2点に抑えれば勝てる。完封する必要も、完璧な戦術を作る必要もありません。

勝率は55%、せいぜい60%で十分です。最大利益が3万円、最大損失が2万円なら、勝って負けてを繰り返すだけでも理論上は利益が伸びていきます。

✅ おわりに

大負けしなくなると、気持ちが落ち着きます。落ち着くと判断ミスが減る。ミスが減ると、さらに大きな負けが減る。そうやって少しずつ好転していきます。

欲張らずに小さな勝ちを積み上げるのは、分かっていても意外と難しいんですよね。

3週間、4つのポジションで200万円を失った素人の私が言うのだから、間違いないと思っています。

みなさんは、負けを小さくするために何か決めていることはありますか。もし「これをやめてから変わった」ということがあれば、X(@J_kumagai)で教えてもらえると嬉しいです。

この記事の内容は、Substack でポッドキャストとしても配信しています。

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// MIN-LABO

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投資サロン「みんなの投資ラボ」では、戦術の考え方から、使うチャートの作り方、建て方・決済のルールまでを順を追って解説しています。熊谷の実ポジションやバックテストは、数日後に記録として共有しています。

※ 個別の売買の推奨や助言を行うサービスではありません。売買の判断はご自身で行っていただきます。